うずらのブログ

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増税反対論にまとわりつくゴミ

安倍首相は、以前から表明してきたとおり、来秋に消費税率10%への引き上げを正式に宣言した。

 

『安倍首相、15日の臨時閣議で来年10月の消費税増税への対策を指示へ』(10/14 産経新聞

https://www.sankei.com/economy/news/181014/ecn1810140007-n1.html

安倍晋三首相は、15日の臨時閣議で来年10月に予定している消費税率10%への引き上げに備えた対策を早急に講じるよう指示する。増税による景気減速懸念がくすぶる中、中小企業対策など環境整備に万全を期すことで、経済の腰折れを最小限に抑えたい考えだ。(略)」

 

一部の安倍ファンから、「安倍ちゃんの本性は成長重視派。財務省との暗闘に勝利し、消費増税凍結を決断するに違いない」とか、「安倍ちゃんは、モリカケ問題で財務省との手打ちを強いられ、やむなく増税を受け容れざるを得なかった」などといった声も上がっていたが、結果はご覧のとおりだ。

 

安倍首相の経済思考に関して諸説あるが、元々、彼は「緊縮財政派」であり、引き締め気味の財政運営を好み、経済対策は改革や規制緩和で十分という夢想家なのだ。

 

現政権が小出しにする補正予算も、緊縮愛好会の仲間である国民が、行き過ぎた緊縮&増税政策の痛みに耐えかねて寝返らぬよう、ギリギリの線で寸止めするため。

つまり、さんざん殴りつけておいて、気絶せぬ程度にぶっかける“冷や水”に過ぎない。

 

それを証拠に、政府の経済運営方針の骨子となる経済財政諮問会議の資料には、常に財政健全化が最優先に位置付けられ、「聖域なき歳出削減」と「社会保障費切り詰め」こそ最重点事項だと明示されている。

 

さて、今回の増税断行宣言に当たり、政府や与党の連中は、

増税は、幼児教育・保育無償化など「全世代型社会保障」の実現に向けた財源確保のため

②景気の腰折れ対策として、中小小売店でキャッシュレス決済した消費者を対象とする2%分のポイント還元や、自動車・住宅購入支援関連の減税、飲食料品などの軽減税率適用などを検討する

と強弁するが、子供の小遣いにもならぬ質素な政策で景気減退が防げると本気で考えているのか?

 

昨年の国内クレジットカードショッピングの利用額は58兆円に達する。

このうち消費税2%分に当たるのは約1兆円程度と推計されるが、クレジット決済の利用実態を見ると、元々、Amazon楽天、イオンなど大手企業での買い物に使われるケースが圧倒的に多く、今回対象になる『中小小売店』で使われる割合は極めて少ないから、2%分のポイント還元なんてマクロで見るとほんの微々たる額にしかならない。(おそらく100~200億円ほどか…)

しかも、還元されるのは現金ではなくポイントだから、手続きの面倒さゆえに放置され、実態的な還元率はコンマ未満に過ぎない。

 

消費税率10%引き上げ時の国民や企業による消費税負担は全体で22兆円前後に達すると思われる。

一方、政府が掲げる景気腰折れ対策は、クレジットカードのポイント還元にしろ、住宅・自動車減税にしろ、対象がごく一部に限られ、実施期間も限定的、さらに、還元額もほんの僅かと来た日には、今後永続的に重く圧し掛かり続ける20兆円以上もの負担をまったくカバーできず、消費は超長期での低迷を余儀なくされるだろう。

 

麻生財務相をはじめ増税推進派の連中は、「何より増税に耐えうる経済環境を創るのが大切」、「好景気のいまやらないと永遠に増税できない」と嘯くが、揃いも揃って現実が見えぬバカとしか言えない。

 

消費税率が10%ということは、未来永劫、物価が10%嵩上げされるということだ。

高度成長期ですら物価上昇率は6~7%だったのに、平成不況の最中にもかかわらず歴代政権は消費税率を上げ続け、物価に懲罰的な税を強制的に上乗せしてきた。

それだけでも十分罪深いのに、今度はそれを10%に引き上げるなんて正気の沙汰とは思えない。

 

20年物長期不況の下で国民の所得は名実ともに減り続けており、家計の状況は増税に耐えうるどころか、息も絶え絶えの重篤であり、早急なる減税や所得増加、手当支給による“治療”が必要だ。

何にも勝る景気腰折れ対策は、「消費税廃止」と「聖域なき持続的なバラマキ」であり、それ以外にあり得ない。

 

増税に反対する論者は、増税を前提とした軽減税率の在り方とか、クレジットカードのポイント還元を地域振興券に変えるとかいう条件闘争でお茶を濁すのではなく、「消費税廃止」と「聖域なき持続的なバラマキ」を堂々と論じるべきだ。

議論のボールを遠くに投げないと、真に必要な経済対策は見えてこない。

 

だが、増税への反論を唱えると、予想の斜め下から足を引っ張ろうとするバカが出てくるものだ。

しかも、その理屈や論拠が目を覆いたくなるほどくだらない。

 

バカのその一は、「経済問題にしろ、原発問題にしろ、批判すべきは安倍首相だけ。財務省も官僚も、全員安倍ちゃんの鶴の一声で動かせるのだから、安倍首相以外を批判するな。財務省や無辜の民を非難するのは批判の矛先が見当違いだ」としゃしゃり出てくる幼稚な連中だ。

 

安倍首相は、橋龍や小泉のバカに連なる新自由主義に染まった暗愚な人物であり、多くの政治家と同様、引き算しかできないオバちゃん並みの経済観念しか持っていない。

 

そんな彼には、端から財務省や他の官僚と闘う能力も意志もない。

それどころか、緊縮愛好会の仲間である財務官僚から「緊縮・削減・改革」の良い知恵を貰い、ポピュリズムに立ち向かう勇敢な政治家を気取ることに熱中している。

財務官僚は彼にとって敵どころか、有能なアドバイザーや知恵袋なのだろう。

 

悪い事に、安倍ちゃんの後釜連中も、与野党を問わず他の政治家連中も、ほとんど緊縮教の信者ばかりだし、政治家をバックアップする財界連中も緊縮教へのお布施を厭わないから、財務官僚が緊縮政策を継続させるのは極めて容易だ。

たとえ安倍ちゃんが失脚しても、次の総理候補が積極財政を訴える可能性は200%なく、増税&改革路線を続けるのに何の苦労も要らない。

 

財務省が自信を持って消費増税に邁進できるのは、安倍ちゃんをはじめ政府要人や与党のみならず、主要野党、経済界、学識界、マスコミといった大きい声を発せられる階層にいる者が、こぞって増税に賛成、あるいは、反対しない立場を取っているからだ。

 

さらに悪いことに、増税の悪影響をモロ被りするはずの国民から、今回の増税宣言に対する強い反発の声が上がっていないことだ。

 

多くの国民は、世論調査のたびに「景気を何とかしてほしい」、「生活が苦しい」と訴えてきたくせに、消費への罰則的徴税に反発しないのはおかしい。

 

政府与党による無謀極まりない増税推進策に対して強烈なNo‼を突き付けるのは、国民が自らの生活を護るために欠かせない「自助努力」だろう。

昨今、市井の人々の中にも、「公助に頼るな、自助こそ大切だ」と訴える声が多いが、最優先で行うべき自助努力を放棄しておいて、何を生意気なことを言うかと呆れ果てる。

 

長期不況に困窮する者が多数を占める局面で、時の政権が堂々と最悪手(増税)を決断できるのは、当の国民自身が増税派・増税容認派・諦観派に寝返ったからに他ならない。

 

平気な顔で経済失政を繰り返す政権や財務省への批判もさることながら、それを支持し、易々と見逃す罪深き者は、相手が誰であろうと、その不明や不見識を厳しく指弾すべきだ。

 

苛政を生む土壌を無自覚に放置したままの国民を甘やかしておいて、最後に手痛いツケを払わされるのは、なにより国民自身なのだから…

 

「政権だけを批判すればよい、それ以外を非難するな」という幼稚な発想が、危険な緊縮思想の病根を放置し、その罹患拡大をサポートすることになることを自覚すべきだろう。

 

 

バカのその二は、「消費税増税は公共事業費増額のため」あるいは、「国土強靭化は消費税増税の人質に取られ、安倍批判を抑えるための目くらましに利用されている」という戯言を吐く連中だ。

 

今回の増税による増収分は、幼児教育・保育無償化といった「全世代型社会保障」の実現、つまり、社会保障関連経費の財源に充てられると繰り返し報じられており、公共事業費に充当されるなんて一言も掛かれていない。

 

事実、国土強靭化基本計画は2014年に策定され、毎年のようにアクションプランを積み重ねてきたが、肝心の予算積み増しはほとんどなく、2014年以降の公共事業費は当初予算と補正予算を合わせても6~7.6兆円あたりを上下するだけで、1998年のピーク時(14.9兆円)の半分ほどに減らされたままだ。

【参照先】https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2018/seifuan30/17.pdf

 

公共事業を毛嫌いするいまの世論を見れば、増税の財源で公共事業拡大なんてできるはずがない。(新聞社説を読んでいないのか??)

そんな単純なことも解らず、「悪徳政治家が公共事業の利権を貪るために増税を企んでいる」なんて奇想天外なレッテルを貼るのは、脳が溶けかかったメンヘラだろう。

 

これは、国土強靭化計画も同じで、「増税に伴う景気対策に国土強靭化がビルドインされ、増税推進に利用されている」なんて大嘘を吐くバカ者は、いったい何を見ているのか?

 

経済財政諮問会議の資料(10/5開催)には、確かに、増税後の需要喚起パッケージの一策として「国土強靭化についても、先進技術等を活用して官民投資を誘発するなど、ハード・ソフト両面から効果的に進めていく必要がある」と、ほんのちょっとだけ触れられているが、こんなものは、初歩的な見せかけリップサービスに過ぎないし、実態的にはリップサービス未満の扱いで予算増額につながる可能性はほとんどない。

 

この手の政府系諮問会議の資料に特有の用語の意味を推し量れば、「先端技術の活用=AI,IoT開発推進」、「官民投資の誘発=官の投資はほんの呼び水程度。残りは民間任せ」、「ハード・ソフト両面=ソフト支援99%」という意味であり、ペーパーに“国土強靭化”の文字を発見したからと言って、国土強靭化予算が潤沢に付くと早合点するのはあまりに素人的発想だ。

 

同じく、経済財政諮問会議の資料をよく読むと、増税に伴う景気後退防止策には消費喚起や投資促進が大切だと謳われ、そのための具体的な政策として次の4点が挙げられている。

最低賃金の更なる大幅な引上げ。

②高齢者雇用の促進(事業者に対する65歳以上雇用のインセンティブ付与)

③パートタイマーの正社員化促進や時給アップ

④企業のAI、IoTへの投資促進や省エネ投資に対する減税措置

 

これらの4点に加えて、冒頭のクレジットカードのポイント還元や飲食料品などへの軽減税率適用、自動車などの税制改正といった辺りが、今回の消費税増税と引き換えの「人質」であり、国土強靭化や公共事業費なんて、そもそもモノの数にすら入っていない。

 

 

このように、増税反対のフリをしながら反対派の足を引っ張ることばかり熱心なバカ論者が後を絶たない。

 

彼らは、肝心の政権批判はお義理程度の「甘噛み」で済ませるくせに、国土強靭化計画の実行に奔走する識者や、政権与党の経済失政を手厳しく批判する論者の挙げ足を取り、批判する段になるとやたらとボルテージが上がる“無責任な愉快犯”なのだ。

 

「お前が本当に批判したい相手は誰なんだ?」と問い詰めたいが、愉快犯たちの答えはおおよそ予想がつく。

単に、自分より優れた行動力や論理的批判能力を持つ論者に対する僻みと嫉みゆえのことだろう。

 

だが、政治家を批判するにしろ、官僚や財界を批判するにしろ、本来、自分が負うべき責任を他の論者におっ被せ、他人が自分の思い通りに相手を批判してくれないと拗ね、それまで頼り切っていた論者にクレームをつけ始めるような、レベルも民度も低すぎる輩に、他者を批判する資格などない。