うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

家計簿言論人

『消費者心理、4カ月ぶり悪化 野菜値上がり影響 29年12月消費動向調査』(1/9 産経新聞
http://www.sankei.com/economy/news/180109/ecn1801090037-n1.html

内閣府が9日発表した平成29年12月の消費動向調査によると、消費者心理を示す消費者態度指数(2人以上世帯、季節調整済み)は前月比0・2ポイント低下の44・7となり、4カ月ぶりに悪化した。台風などの天候要因でレタスをはじめ野菜が値上がりしたことなどが悪影響を及ぼした。もっとも、より長い期間でみた改善傾向は変わらず、内閣府は基調判断を「持ち直している」で据え置いた。(略)」

世間にはアベノミクスが大成功を収めたと大騒ぎする盲目の徒もいるが、ボーナス月の12月調査にもかかわらず、なぜか消費者心理が冴えない。
消費者態度指数は、昨年9~11月の3か月間連続で前月比プラス(といっても、43.3→44.9に微増しただけ…)を記録したが、肝心のボーナス月に再度マイナス化してしまった。

この消費者態度を長期トレンドで俯瞰すると、平成26年3月調査以降なだらかに改善しつつあるものの、指数値は30台後半から45を切る程度と非常に低調で、悪いなりに45~50辺りをウロチョロしていた平成16~18年期と比べて絶対値があまりにも低すぎる。

ちなみに、指数値50は、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4項目をそれぞれ5段階評価し、すべての項目で「変わらない」と答えた場合の値だから、それを大きく下回る現状を好況呼ばわりするのは、単なるデマかバカでしかない。
【参照先】http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/this_year/201712shouhi.html#bukka

また、今回の調査では、1年後の物価見通しは「上昇する」と回答した割合が80%で前月より1.4ポイントアップし、五カ月連続で前月比増となったが、自己啓発や外食などへのサービス支出DIは、ここ3年ほどの間、平成市営30年1~3月期の「コンサート等の入場料(+1.2)」を除き(安室奈美恵効果か?)、すべてマイナス値のまま、つまり、支出を今より減らそうとしている人の割合の方が多いのが実状だ。

リフレ派が吹聴する金融緩和政策万能主義によれば、物価上昇予想は家計の消費を促すはずだが、人々はインフレ予想に背中を押されて消費に走るどころか、ますます消費にネガティブになり、財布の紐をきつく締め上げ、専守防衛態勢を選択している。

仮に、財布や通帳がおカネで満たされ所得も安定した状態なら、家計はインフレ予想に敏感に反応して高くなる前に消費に勤しむだろうが、フローもストックもボロボロの状態では、インフレ予想は消費に対するモチベーションには成り得ず、単に生活を脅かす不安要素でしかない。

5年もの歳月を費やしたアベノミクスの成果といえば、精々現状維持がいいところで、別に大したものではない。
しかも、来年秋には消費税率の再引き上げが迫っており、GDPの根幹を成す個人消費者の先行きは非常にネガティブになるだろう。
安倍政権は、緩めのアクセルと強めのブレーキを同時踏みしているだけに過ぎない」。

では、凍りついた消費者マインドを氷解するのに必要な政策とは何か?
それは、「所得の明確なる上昇」と「将来にわたる上昇期待の継続」である。

消費に対して悪感情しか抱けぬ消費者のマインドを転換させ、「購買単価の上昇(高付加価値商品・サービスへのシフト)」、「購買量の拡大」、「購買スピードの加速」という消費過熱の三要素を現実化させるには、当然、原資が要るし、消費行動を促すきっかけも必要になる。

そうした原資やきっかけは構造改革ごっこや野放図な移民流入から生まれる筈がないし、返済義務を負うマネー(=金融緩和政策でブタ積みされたマネタリーベース)を数百兆円積上げたところで起爆剤とは成り得ない。

最も重要かつ効果的なのは、消費や投資に直接使えるおカネを所得名目で家計の懐に突っ込んでやることで、『骨太かつ聖域なき、間断なき財政支出による持続的かつ万遍なきバラマキ』と、それをサポートする金融政策無くして消費者心理の好転など有り得ない。

消費に使えるカネ無くして消費を増やせる“奇術”があるというのなら、ぜひ知りたいものだ。

だが、残念ながら、経済論壇の主流を占めるのは、いまだに衰退と縮小を善しとする緊縮師ばかりで、日本は成長できないというPessimismで溢れ返っている。

次のURLからアクセスできる池田信夫氏のコラムも、そうした緊縮師の怨念が詰まっている。👉http://agora-web.jp/archives/2030450.html

池田氏はよく知られた緊縮論者であり、こと経済論においては、財政危機を煽って日本経済を縮こまらせるコラムしか書かず、反原発派と慰安婦ゴロ退治にしか役に立たない人物だが、今回の短いコラムも虚言が満載だ。

彼曰く、
「PB黒字化なんて大した問題ではない。それは財政赤字の一つの目安に過ぎず、それを黒字化したところで、日本の財政が危険な状況にある現実は変わらない。たとえば長期金利が2%上がると、GDPの1割が吹っ飛ぶ」
高齢化して労働人口の減る日本で、そんなバラ色の未来を前提に財政の見通しを立てるのは無責任」
だそうだ。

まず、長期金利が突然2%上がるという仮定だが、池田氏は日ごろから量的金融緩和政策を頭ごなしに否定しているのだから、どういう過程を経て長期金利が上がるのかを先に明示せねばなるまい。

そのうえで、幸運にも金利が上がったならば、“有事の円買い・日本買い”が大好きなマーケットの連中による日本国債の買い注文が殺到し、我が国の国債が世界一の安全資産であることを再認識させられるだけのことだ。

また、金利上昇は投融資需要の先食いを起こして企業の設備投資を活性化させ、家計においては、波及効果が限局的な株価上昇とは違って、預金金利上昇による消費刺激効果も期待できる。

金利UPに伴う政府の利払い負担や日銀保有国債の陳腐化が気になるなら、国債の直受けや永久債化すればよい。

つまり、2%程度の長期金利上昇でGDPが1割も吹き飛ぶことはない。

既存の常識や法規に囚われたまま財政至上主義を妄信するのは、成長と分配を拒絶する無能の徒の所業である。
財政法なんて、経済状況に応じていくらでも改正すればよいだけのことだ。

次に、池田氏は、“高齢化し労働人口が減る日本国民は暗黒の未来を甘受せよ”と主張するが、まさに、国や国民の未来に対する責任を放棄しようとする唾棄すべき売国奴の言である。

少子高齢化による労働人口減少に見舞われるという苦難を宿命づけられたからこそ、税収に頼り切った財政構造を断ち切り、紙幣増刷や国債増発を歳入の柱に据えて、経済政策(=需要創出力)の自由度をより高め、国富たる供給能力や生産性の向上を図る努力をすべきなのだ。

彼みたいな国債償還や財政赤字に怯えるだけの家計簿言論人こそ、日本の生産性を貶める最大のガンであり、無駄口をたたく暇があるなら、経済成長に資する提案の一つでもしてみろと言っておく。