うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

「増税&無駄の削減しかない」というしがらみ

『代替案なしの「増税先送り」なら、日本の財政を誰も信用しなくなる~「希望」だけでは国が滅びる~』(10/3 現代ビジネス 経済ジャーナリスト 町田徹)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53062

「二度あることは三度ある――。過去二回の先送りに続いて、2019年10月に予定されていた消費増税の実施が風前の灯火だ。その仕掛け人は、総選挙の公約として消費増税の凍結を打ち出した、「希望の党」の小池百合子代表(東京都知事)である。(略)
既定路線とみられていた三度目の消費増税の先送りを安倍首相が断念したことは、資金使途の組み換えによってただでさえ難しい財政再建が一段と遠のく面があるとはいえ、先送りよりは歓迎すべきだ。多くの経済界首脳たちは、安倍首相の変心に安堵のため息を漏らしたことだろう。(略)
総選挙が終われば、(略)消費増税は使途の組み換えでなく、実施延期となる可能性が大きくなるだろう。
そこで懸念されるのが、日本の財政再建への不信や国債の信認低下である。米欧が金融政策の正常化に本腰を入れ始めているだけに、日本の緩和政策もひきずられて金利が上昇してもおかしくない。そうなれば、利払い費が膨らみ、予算に大きな影響が生じる可能性も出てくる。(略)」

個人的に、旧民進党の山尾氏の不倫騒動を発端とする意味不明な衆院選には、まったく興味が湧かない。

小池のババァ率いる希望の党は、マスコミ連中の期待をよそに政権奪取を早々に諦め、安倍政権ではなく旧民進党の連中にケンカを売る体たらくで、公示前から失速し、調整能力と度量の無さを露呈している。

ましてや、肝心の経済政策に関して、各党とも国民ニーズを足蹴にし、ガン無視する完全に場違いな公約を掲げ、“緊縮・改革自慢”を競い合うありさまでは、選挙に興味を持てという方がどうかしている。

筆者は、「社会保障制度の充実」と「景気回復」を願う国民の想いとは真逆の緊縮政策を課そうとする安倍自民党希望の党のいずれも全否定する考えであり、衆院選に関して細々と論評するつもりはないが、選挙に乗じた悪質な増税礼賛コラムを見逃す気はない。

上記コラムの町田氏の主張を要約すると次の二点になる。
財務省から増税延期を勝ち取った安倍首相が三度目の増税実施を決断したことに、財界首脳は安堵している。
希望の党による消費増税凍結は無責任だ。日本の財政再建への不信や国債の信認低下による金利上昇に備えるべく、増税先送りに対する代替案を示せ。

先ず、国家の経済成長力を大きく削ぎ、国民負担が増すだけの愚策(増税)の是非を論ずるに当たり、なぜ、財界首脳の意向だけを忖度する必要があるのか?

町田氏は、財政再建の遅れを懸念する財界首脳たちを慮っているが、そもそも、一介の商売人たる連中が国家の財政状況に口出しするなど以ての外だ。
“輸出型大企業への補助金”と揶揄される消費税輸出戻し税の増額を狙う財界の連中に要らぬ口出しをさせるべきではない。

ここ数年というもの、名だたる大手企業や名門企業による検査データの捏造や粉飾決算、社員へのパワハラやセクハラ等といったまことに恥ずべき不正行為が相次いで摘発されているが、財界首脳たちは、財政や税制に関する無駄口を叩く暇があるなら、業界や自社の不正を正す努力をする方が先ではないか?

次に、増税先送りによる財政再建への不信や国債の信認低下云々という明らかな“虚偽”について指摘しておく。

町田氏は、増税凍結による国債金利高騰や、その先にある財政破綻を気にしているようだが、それが本当なら、我が国の国債金利はとうの昔に急騰し、デフォルトが起こっているはずだ。

なにせ、我が国では、1995年に当時の武村蔵相が財政危機宣言をし、その後も、緊縮派のバカ者たちから事あるごとに多額の政府債務が問題視され、2014年には米アトランタ連銀のアントン・ブラウン氏や米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のゲイリー・ハンセン教授らから、社会保障費を抑制せずに財政安定化を目指すには、2017年には消費税率を33~35%まで引き上げる必要があると指摘されている。(ちなみに小林慶一郎と小黒一正のジャンクコンビは2050年までに31%への引き上げを主張)

30%超の税率を訴える増税推進派の懸念が真実なら、現行8%の消費税率を10%に上げるか否かという議論をしている時点で、日本の財政や国債に対する信認が吹っ飛んでいてもおかしくないが、相変わらず日本国債金利は史上最低ラインに張り付き、米朝軍事緊張下で有事の円買いが起きるありさまで、日本という国家や円に対する信認は些かも揺るぐ様子がない。

いつも指摘していることだが、「日本は財政危機だ」、「痛みの先送りは財政や国債の信認喪失につながる」という緊縮派の常套句は悪質な大嘘であり、虚言しか吐かぬ連中の虚仮脅しなんて端から無視しておけばよい。

国民の願いは「社会保障制度の充実」と「景気回復」にあり、それらを実現するには、公共投資社会保障費負担の削減、大型の減税などを通じた長期にわたる経済成長と適切な分配政策が欠かせず、多額の財源が要る。
問題なのは、それらの財源を増税と不要な支出削減で調達しようとする緊縮バカどもの浅ましい発想で、そんなものは誰の腹も痛まぬよう国債や通貨の増発で賄えばよいだけのことだ。

今回の衆院選における各党の公約を見ても、国民の幸福を奪い取る政策を愚直に訴えるバカな与党と、財政再建というしがらみに囚われたままのアホな野党ばかりだ。
もはや、政治を家業とする薄汚い連中に我が国の政治を任せる時代は終わったと強く感じている。