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うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

低賃金競争へようこそ!!

『大卒内定率過去最高!!』なんて景気の良い言葉が新聞や雑誌に浮かんでいるが、就活生を取り巻く実態はそれほど甘くない

『2017年版【就活あるあるを言いたい】就活生の闇100連発!!!』
https://www.shukatsu-note.com/category/column/post-43463/
上記サイトには、
「1. 一次面接が通らない
 2. その前にエントリーシートが通らない
 3. もちろん二次面接も通らない
 ……」等々、就活生が直面する悲喜交々がユーモアを交えて紹介されている。

世の中には、若者が直面する悩みなど所詮は他人事だと言わんばかりに、“アベノミクス民主党政権時よりも就職率がアップした”、“大卒内定率は○年連続上昇したぞ”と間抜けなことを自慢するバカ者もいる。

だが、表面づらの数値だけを見て結論を急ぐシロウト論者に騙されてはいけない。

まず、内定率が絶好調とは言っても、大卒者の就職率は平成25年時点で70%に届くかどうかというレベルで、就職氷河期よりも高くはなっているものの、80%を超えていたバブル期には遠く及ばない。
(参照先http://ameblo.jp/orange54321/entry-11752645099.html

四大入学数は、Fラン私大の乱立による大学進学率の向上もあって、バブル期の40万人代後半から、60万人以上へと拡大している。
しかし、短大卒者と合わせると、昭和62年/69万人(バブル最盛期に卒業)から平成23年/68万人へと、ほとんど変化はない。

一方、就職先の法人数(※企業数、事業所数ではない)は、平成3年/241万→平成26年/261万と20万社増えている。(国税庁資料)
個人事業者などを合わせた数値や事業所数などは一貫して減っているから、一概には言えないが、仮にアベノミクスが大成功を収めているのなら、就活生数と雇用の受け皿数とのバランスを考慮すれば、バブル並みの就職率になってしかるべきだが、現実はそうなっていない。

大卒求人倍率を見ても、平成28年は1.73倍と、3.0倍近くに達していたバブル期はおろか、2.0倍を超えていた平成20~21年にも及ばない。

何より問題なのは、就職率の中身(=雇用の質)である。

給料を貰えれば何でも良し、という訳にも行くまい。
特に、学生を社会へ送り出す立場の(まともな神経の)教官や先生なら、学生たちの就職後の待遇まで思いを馳せてしかるべきだろう。

労働者に占める非正規雇用の割合は年々増えており、平成27年には37.5%にも達している。
就活生が該当する「15~24歳」層の非正規雇用労働者数も、平成2年/137万人→平成27年/231万人と70%近くも増えている。

大卒者の内定率UPのカラクリは、非正規雇用という壊れたボロ椅子に座るしかない哀れな学生の犠牲の上に成り立っている。

厚労省の「賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者の平均賃金は時給換算1.958円程度と、正社員でも決して高いとは言えないが、契約社員など非正規雇用者(短時間労働を除く)の時給は1,258円と更に低いうえに賞与もない。

何より問題なのは、定型労働に従事するしかなく、昇進もないため、就業スキルを磨く機会を得られず、“一生非正規雇用のまま”→“年金受給額もダウン”という負の連鎖から逃れられぬことだ。

こうした実態をつぶさに検証すれば、“過去最高の内定率”とやらが、いかに中身の薄いものであるか一目瞭然だろう。
雇用の改善はアベノミクスのおかげだと大騒ぎするバカは、手間の掛かる検証作業を放り出して、現実から目を逸らし、都合のよい妄想の世界で遊んでいるだけだ。

ほとんどの日本国民が暗い顔をしているのに、雇用や就職状況が改善したなんて本当か??

何のことはない、就職口が増えたというデータの正体は、低賃金の奴隷労働への門戸が拡がっただけではないか。

箱の包装に満足し、きちんと中身を確認しないドシロウトの妄言には、いつも失笑を禁じ得ない。