うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

何の果実も得られなかった安保騒動

安全保障関連法案を巡って、政府与党と頭のおかしなデモ市民との間で交わされた泥仕合も、9月19日に同法が成立し、ようやく終幕を迎えた。

法案成立後に行われた共同通信社世論調査では、法案に「賛成」が34.1%、「反対」が53.0%、「国会での審議が尽くされたと思う」が14.1%、「尽くされていない」が79.0%となり、内閣支持率は前回調査からやや下落し38.9%(不支持は50.2%)という結果であった。(他の新聞や報道各社の世論調査結果も、おおむねに同様な数値)

安保関連法案に関しては、筆者として興味の対象からほとんど除外されていた。
なぜなら、肝心の政府与党は、南シナ海東シナ海における中国の脅威論に具体的に踏み込まず、アメリカとの協調に逃げ込むばかりで日本の自主防衛力の増強を目指す姿勢が一片も感じられなかったからだ。

一方の安保法案反対派も、聴くのも恥ずかしい幼稚なラップに乗せて「戦争はイヤだ」、「私たちの子供を戦場に行かせない」と小学生みたいな軽い言葉を繰り返すだけで、中国や北朝鮮(韓国も?)からの軍事的脅威に対する具体的な対案や提案を出そうともしなかった。

今回の安保法案を巡る一連の騒動は、戦後レジームからの脱却どころか、戦後レジームへの逃避を図ろうとする臆病者と、日本の安全保障強化を憎悪する時代遅れの自虐主義者との間の醜い争いでしかない。

ひとことで言えば、アメリカの庇護から一歩も抜け出そうとしない連中と、日本は敗戦国の立場で永遠に反省すべき国だと信じ込むバカとの間に起った、いわば、戦後レジーム体制の維持を前提とした旧式の発想を支持する田舎者同士の小競り合いだったと言えよう。

両者とも、戦後レジーム体制を死守したいバカマスコミに煽られて、アメリカの指揮命令を前提とした防衛体制と、敗戦国として日本の防衛力は最低限の“自宅警備”に止めるという旧来のしきたりの範囲内での論争に収まるよう、いいようにコントロールされていただけに過ぎない。

筆者としては、安倍政権と時代遅れのデモ市民とが互いに激しく噛み合い、政府与党の支持率が低下することを願っていたが、肝心の支持率は思ったほど落ちることなく、期待外れに終わった。

さて、こうした政治面のいざこざの裏で、緊縮財政を押し進める(=財政政策を支持しない)連中の動きは活発だ。 来年度の防衛費の概算要求額が約5.1兆円と、今年度比でたったの2.2%増えたことを捉えて、早速、バカマスコミから“防衛費の聖域化を懸念”する声が巻き起こっている。

我が国にとって仮想敵国と言ってよい中国の今年度の防衛費は約17兆円に達し、前年度比で10.1%も増えており(5年連続の二桁増)、ここ10年間で4倍以上の規模に膨れ上がっているが、肝心の日本の防衛費は、ここ15年というものほとんど増えていない。

中国は、南沙諸島の環礁7カ所を違法に埋め立てて海上基地を建設し、日本ばかりかASEAN諸国との領土問題にも躊躇する様子を見せず、アジア海域での我が国のシーレーンの維持に重大な懸念が生じている。

こうした事態を見ぬふりをして、国債問題を盾に更なる防衛費の抑制に走ろうとする愚かな群盲どもには呆れると同時に激しい憤りを覚える。

誤った緊縮思考により経済政策を放棄し、長い間経済成長から取り残された我が国では、防衛費の増強は無論のこと、公共投資、科学技術、社会保障、医療、地方行政、教育など、あらゆる分野に積極的な予算を投じて、デフレ期に逸失してしまった膨大な成長の果実を取り戻さなければならない。

安倍首相は、安保関連法案の成立を受けて、「今度は経済対策だ」とほざいたそうだ。

恐らく、十八番の“地方創生”を梃にして経済対策を打つつもりなのだろうが、当の地方創生予算は、その財源も中身も単なる既存予算の付け替えでしかない。
しかも、政府与党の連中の大半は、緊縮思考に染まり切っているうえに、経済対策と株価対策とを混同しているとしか思えないほど低レベルの経済認識しか持ち合わせていないため、1~2兆円程度の補正予算と金融緩和や公的資金による株価対策の継続といった従来の対策をダラダラ続けるだけに終わるだろう。

彼らにとって重要なのは、来夏の参院選挙を乗り切ることであり、来年1~3月期のGDPさえ、そこそこ良い数値を出せば合格、くらいの軽いノリでしかないから、デフレ不況を脱却し、長期的な経済成長に向けて力強く歩を進めるような強い意志など微塵も持っていない。

安保関連法案に反対したデモ市民の連中は、今でこそ、“次回の参院選挙で、法案に賛成した自民党議員を落選させる”と息巻いているが、そもそも反対運動に参加した動機が、青臭い中学生みたいな自己顕示や自己認識に過ぎないから、どうせ長続きはしまい。

バカマスコミの道具として、せめて、内閣支持率の下落にでも役立つかと思ったが、案外大したことはなかった。
まあ、時代遅れの左翼運動なんて、所詮はこんなものか…