うずらのブログ

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卑しい新自由主義者たちの小さな躓き

大阪都構想の賛否を問う住民投票は、周知のとおり、反対派が1万票余りの僅差で勝利した。

この結果を受けて、都構想を推進した大阪の中学生市長は、(今すぐに辞めればよいのに)現在の任期満了を待って政治家を引退すると大見得を切った。

今回のバカ騒ぎは、あくまで大阪市という一自治体に係るものだったためか、投票日が迫るまでは、全国紙や他の地方紙での扱いは大きなものではなかったように思う。(TPP交渉や集団的自衛権の問題に掻き消されていたようだ)

だが、事前の予想を上回る僅差での決着となったこともあり、投票日後はマスコミ各社から大きく採り上げられている。(昨日の真央ちゃんの現役復帰のニュースに、再度冷や水を掛けられたようだが)

マスコミ各社は、都構想が否決されたことを残念に思っているのだろう。

「賛否がほぼ同数であったことを踏まえて、しっかりと民意を汲み取るべきだ」、「民主主義の在り方に一石を投じた」、「二重行政の問題を浮き彫りにした」などと取るに足らない愚痴を並べている。

本来、浮き彫りにすべきことは、二重行政云々ではなく、自己顕示欲を満たすために多額の税金をドブに捨てた大阪維新の会や中学生市長の壮大なムダ遣いの方ではないか。

今回の都構想騒ぎを通じて筆者が最も憤りを覚えるのは、大阪維新の会や中学生市長を野放しにして、その暴走を許す大阪府市民のいい加減さに対してである。

大阪維新の会が発足してまだ数年しか経っていないのに、所属議員や中学生市長の肝煎りでスタートした民間公募制度で登用された人材(区長、校長、教育長)が引き起こした不祥事の数は群を抜く。

記憶に新しいところでは、衆院本会議をズル休みして私的旅行に行っていた浪速のエリカ様(衆院議員)やLINEで知り合った女子中学生を恫喝した大阪府議、飲酒運転でひき逃げ事故を起こした堺市議、府教育委員に対するパワハラで問題を起こした府教育長、保護者にセクハラ行為を行い更迭された小学校校長、女性職員に対するセクハラ行為で更迭された東成区長ほか、不祥事を数え上げれば枚挙に暇がない。

「類は友を呼ぶ」、「同類相求む」とはよく言ったもので、志の卑しいリーダーの下にゴキブリやゴミ虫の類が群がろうとするのは自然の摂理だろう。

こうした維新の連中の不祥事は、散々報道されてきたにもかかわらず、大阪の有権者はそれを黙って見過ごし、昨年の衆院選や今春の地方選で維新の会に多数の議席を与えるような極めて愚かな判断を下してきた。

このだらしなさ、見識の低さは何なのだろうか。

大阪都構想の賛成派の中には、汚職塗れの大阪市役所の連中を一掃すべきだと息巻くバカ者もいるが、不祥事塗れの維新の会の連中や彼らに公募で選ばれた(本当に公募したのかも怪しいが…)レベルの低いセクハラ区長らの行状を鑑みれば、市役所職員に文句を言える立場ではなかろう。

強盗がコソ泥を非難するようなものである。

今回の住民投票では、半数近い市民が強盗たちの悪だくみに賛意を示したようだが、そもそも、維新の会のような卑しい連中が提案する構想に、良識ある市民が前のめりになること自体が信じ難い。

既に、各方面から指摘されているように、大阪都構想の内容は単なる大阪市の解体構想であり、大阪市民に何のメリットもないことくらい、常識を弁えているものなら直ぐに解かるはずだ。

本来なら、こんなくだらない構想など、大阪市民は、事前の世論調査の段階で圧倒的多数の反対意見を以って反意を示し、住民投票などというムダ遣いを阻止しておかねばならなかったのではないか。

結果として反対多数となったが、予想外の賛成票があったことにより、中学生市長に花を持たせる機会を与えてしまったのが残念でならない。

特に、支持者の40%以上が都構想に賛成票を投じたと思われる自民党の支持者には、くだらぬ改革ごっこの片棒を担ぐような卑しい真似をするなと猛省を促したい。(民主党支持者22%、公明党支持者12%と比べて突出して高い)

都構想に対する賛成意見として多かったのは、「行政のムダ減らし(41%)」と「大阪の経済成長(31%)」だそうだが、都構想とやらの内容を読めば、ムダ減らしにも経済成長にもつながらないことくらい直ぐに解かるし、ムダ遣いを減らしてしまえば、その分だけ支出が減り経済成長の原資が失われてしまうことくらいいい加減に理解すべきだろう。

中学生市長は、大阪市の職員数が、人口で上回る横浜市よりも多いと騒いでいるようだが、単に横浜市の職員数が少なすぎるだけではないか。

また、大阪府大阪市の双方が高層ビルを建て合っているのがムダだと批判するバカには、過去の失政の揚げ足取りに興じるのではなく。大阪ほどの大都市なら、それらを有効活用する方策を具体的に検討しろと言っておく。

都構想の最大の争点にもなった「二重行政の解消」とやらも、どうでもよい議論だ。

現在、全国に政令指定都市は20市あり、各市で二重行政の弊害が問題視されてもよさそうなものだが、二重行政をことさら問題視して騒ぎ立てているのは大阪くらいのものだ。

筆者の職場も、とある政令市にあるが、二重行政なんて何の問題にもなっていないし、それをことさら騒ぎ立てるバカを見かけることもない。

都道府県と政令市との間の二重行政が問題ならば、全国各地に政令市が誕生するたびに反対の議論が起こってしかるべきだが、そんなものは聞いたことがない。

平成以降、仙台市を皮切りに、新たに10市の政令市が誕生したが、熊本市にしても、相模原市にしても、政令市誕生を祝う祝賀行事こそあれ、反対運動なんて起こっていない。

これまで30年近くも無批判に政令市を誕生させておきながら、今になって二重行政を非難するような整合性の取れない議論を認めるべきではない。

総じて今回の都構想騒ぎは、大阪市という公共団体や公務員に対する嫉みや怨嗟を助長するための新自由主義者の連中による政治活動だと捉えている。

投票数の半数近い賛意を得たことで、薄汚い連中は一定の手応えを得たと考えているだろうが、筆者の見方は違う。

周囲が考える以上に賛成票が少なかったと思っている。

これまでのマスコミ報道を通じて、ムダの削減や公務員叩きに免罪符が与えられ、都構想賛成派は、あたかも大義を得た官軍のように振る舞い、反対派は既得権益に縋る寄生虫のような扱いを受け続けてきた。

ましてや、当の中学生市長は、歯に衣着せぬ物言いを武器に高い支持率を維持して周囲の批判を金繰り倒し、勤務中にフィットネスに興じたり一日中twitterで遊んだりしても誰も非難できないような特殊な環境を創り上げていた。

それにも拘らず、わずかな差とはいえ、自信満々だった彼らが反対票の前に屈したことは大きな意味があるだろう。

野次馬根性のマスコミを味方に付け、公務員に卑しい嫉妬心を抱く大衆を味方に付け、重度の改革病を患う政府首脳や自民党支持者を味方に付け、圧倒的に優位な戦闘条件を得た挙句に、大阪の中学生市長をはじめとする「改革便乗主義者」の連中が敗北を喫した意義は、決して小さくはないと考えている。