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うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

欠けているのは、国民を豊かにするという視点

安倍のワガママ解散から、もはや10日経とうとしている。

 

選挙期間中だんまりを決め込んだバカマスコミは、自民党の圧勝だと報じていたが、公示前に324議席あった自公の議席2つ増えただけで、自民党単体だと2議席減らしている。

一方、もはやライバルと呼べるレベルではないが、民主と共産は合わせて24議席増やしている。

特に、殆んど死に体と言ってもいいくらい弱り切っていた民主党11議席も増やしたのには驚いたし、お荷物になっていた海江田代表を落選させ党首交代のきっかけを与える結果につながったともいえる。

 

大山鳴動して鼠一匹とはまさにこのことで、自公与党は多額の選挙資金を使ってやる必要のない選挙をし、ようやく現有議席を維持できたに過ぎない。

わざわざ費用をかけて同じフロアの同じ広さの部屋に引っ越すようなもので、一体何をしたかったのかさっぱり理解できない。

おまけに、沖縄の選挙区では、頭のおかしな左翼活動家に全敗して恥を晒すなど、来春の地方統一選挙が危ぶまれる始末だ。

まあ、バカなマスコミ連中による与党大勝というアナウンス効果程度はあったかもしれないが…。

 

さて、選挙は終了したが経済は相変わらず低迷したままだ。

内閣府が発表した11月の消費動向調査では、消費者態度指数(一般家庭)37.7と前月から1.2ポイント低下し、4か月連続で悪化した。

項目別では、「暮らし向き」が前月比1.5ポイント低下して34.9、「収入の増え方」が0.4ポイントの低下で37.6、「雇用環境」が1.9ポイントの低下で42.8、「耐久消費財の買い時判断」が1.1ポイントの低下で35.4と全ての項目で悪化している。

全ての調査項目が悪化したのは3か月連続で、ハムやソーセージ、バター、アイスクリーム、冷凍食品、カレールー、かまぼこやインスタントラーメンなど生活必需品の値上げや給与が大して増えない、あるいは、減り続ける中で身近な物品の物価上昇により、家計への負担が増している。

 

こういった諸物価の高騰は、過度な金融緩和政策(国債の日銀保有率上昇につながる面は評価すべき)による円安の影響だと指摘されている。

日銀の発表によると、現在の実質実効為替レートは12月前半の平均で69.51(2010年=100)と、19731月の68.88以来の低水準で、変動相場制移行後、初めて70を下回ったそうだ。(1ドル=300円程度だった42年前と同程度の水準)

この結果は、円の実力が実際の円相場より低下していることを示唆しており、円安による国民の負担感はかなり重くなっている。

 

このような状況で気前よく金を使える者は限られるようで、日本チェーンストア協会が発表した11月の全国スーパー売上高は、衣料品の不振もあって、既存店ベースで前年同月比▲0.7%8か月連続で前年実績を下回っている。

また、日本フランチャイズチェーン協会が発表した主要コンビニエンスストア10社の11月の既存店ベースの売上高も前年同月比で▲1.7%と、こちらも8か月連続で減少している。

 

アベノミクスは大成功、賃金が上がらないのはタイムラグのせいだ、と浮かれている一部のバカ(=リフレ派)は別として、大多数の家計は現状に強い不安感を抱き、財布の紐をきつく締めあげている。

景況感や消費活動が冷え切っているのは、円安や消費税増税の影響による物価の値上がりもさることながら、収入が一向に増えない、あるは、増え方が全然足りないことに、多くの国民が不安と不満を抱いているからだろう。

7080年代のように、GDPが拡大し国民の所得が巡航速度で増加しておれば、少々の物価高など気にならない。むしろ、リフレ派が大好きなインフレ期待が発生し、値上がりする前に早く買ってしまえとばかりに消費活動が活発化するはずだ。

 

だが、人々の財布に肝心のお金が入っていなければ、インフレ期待は不安に変わり、消費活動は一気に停滞してしまう。

物価高やインフレを盾に国民を追い立ててその不安を煽り、資産(ストック)を吐き出させようとする「北風政策」は、国民の反発を買うだけで、節約や生活防衛が横行し消費は減少していくだろう。

そういった消費からの逃避行動がGDPを縮小させ、再びデフレを招来することになる。それは、中小企業や内需型企業の経営を直撃し、中低所得層や中小零細企業が最も大きな割を喰うことになるだろう。

 

政府・与党は、経済対策として今年度の補正予算案を作成しているが、その総額は3.5兆円程度と言われている。

まず、補正予算の総額を見て、いかに政府危機感を抱いていないかが見て取れる。

GDPギャップ(実態よりかなり少なめに推計される計量方法によるもの)でさえ14兆円あると推計され、GDPのマイナス成長が現実味を帯びる状況下で、経済成長のアクセル役であるはずの補正予算額が、たったの3~4兆円とは驚かされる。

しかも、地方にとって自由度の高い交付金をと聞こえの良いことを言う傍らで、政府は、「やる気のある地域に対して集中的に政策資源を投入」するなどとふざけたことを言っている。

 

そればかりか、22日の経済財政諮問会議に政府が示した来年度予算編成の基本方針案では、新規国債の発行額を本年度より着実に減少させるとか、医療や介護などの社会保障関係費も聖域なく見直すと明記し、経済成長よりも財政再建を重視する方針を明確化している。

安倍首相も「歳出の徹底的な重点化、効率化に取り組んでいくことが重要だ」とバカ丸出しの発言をしている。

 

政府や与党、官僚の連中は、日本経済に緊急事態が出来していることを全く理解できていない。いや、判っていても理解したくない、あるいは、見えてはいても見たくはない、とでも言うべきか。

いまは、「やる気」とか「集中的」とか悠長なことを言える時期ではない。ABかと選択するのではなく、AにもBにも十分な資金を投じるべき時期なのだ。

ましてや、国債発行額を減らしたり、予算削減に血眼になるなど愚の骨頂で、まさに自殺行為だろう。

 

危機に直面しながら、それを回避する対策を打たずに、破滅に向かって突き進もうとする様は気が狂っているとしか言いようがない。

橋本・バカ小泉以降の政権担当者は、一部を除き、構造改革や緊縮財政といった経済逆噴射政策にご執心だったが、バカげた改革ごっこの成績は惨憺たるものだった。

そして、選挙で信任を得た気になっている第三次安倍政権は、第二の矢をへし折って、再び改革ごっこや緊縮ごっこに興じようとしている。

彼らがやろうとする経済対策なるものは、日本経済の再興を目指すものではなく、消費税再増税に向けた環境整備を目的としたものに過ぎない。

補正予算なんてやりたくないのが本音で、嫌々やっているからこそ、その規模も内容も大局観に欠けたしょぼいものになる。

筆者は、政治家たるものの信条は国民を豊かにすることを全てに優先すべしと考えているが、いまの政治家の連中にとっては、国民の生活よりも財政再建みたいな念仏の方がはるかに重要なようだ。

 

 

 

()本ブログの他に、「進撃の庶民」というブログで隔週日曜日にコラムを掲載しています。次回の掲載予定は1228()です。

様々な執筆者の方から、非常に示唆に富んだ記事が投稿されていますので、ぜひご覧ください。http://ameblo.jp/shingekinosyomin/