うずらのブログ

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政治に関心を失っているのは…

明日が(正確には今日になるが…)参議院選挙日だということに、さっきまで気づかずにいた。

 

報道によると、期日前投票を済ませた人は、すでに1000万人を超え、前回の参院選10%以上も上回っているようだが、全体の投票率がどうなるかは判らない。

マスコミの連中は、選挙の時期になると国民に向かって選挙に行くよう呼び掛け始める。特に、若者の投票率が他の年代に比べて低いことをあげつらい、若者の政治への無関心ぶりを批判する。確かに、若者の投票率が低いことは事実だ。

 

昨年12月の衆院選(自公が政権奪還した選挙)での20歳代の投票率37%に止まり、30歳代50%40歳代59%50歳代68%60歳代74%70歳代63%と比べてかなり低位である。

安倍首相を右翼政治家と罵る評論家は、首相を支持するネット右翼層を境遇に恵まれない若者だとレッテル貼りするが、先の選挙での投票率を観る限り、やはり単なる邪推に過ぎないようだ。

 

若者(20歳代)の衆院選での投票率は、平成2年の衆院選辺りまでは5060%台を保っていたものの、その後は30%代半ばに急落し、平成17年の(小泉バカ総理による)郵政解散選挙や平成21年の政権交代選挙時に一時的に40%台半ばを超えたものの、前回の選挙では、またもや30%台に逆戻りしてしまった。

こういった事実を受けて、早速、マスコミや評論家の連中は、「いまの若者は政治に無関心で困る。こんなことでは日本の将来が危ぶまれる。」、「政治に関心を持たないと、その報いは自分に返ってくる。」、「投票の権利を行使しようとしない者に政治を批判する資格はない。」、「選挙に行かない層の意見が政治家に届くはずがない。」などと偉そうな態度で愚痴をこぼす。

だが、世間知らずなくせに他人を見下す癖が直らない彼らは、なぜ若者が投票に足を向けようとしないのか、政治に期待を持とうとしないのか、という点を掘り下げて考えようとはしない。

 

(投票する年代は時間の経過とともにずれ込んでいるが)郵政解散選挙で踊らされ、民主党への政権交代選挙で足蹴にされ、アベノミクスの恩恵に与る前にTPPや消費増税、成長戦略による大競争時代の大波に浚われようとする彼らに、政治に関心を持てとか、政治に期待しろと言うのは無理な注文だろう。

 

確かに、投票によってしか政治地図を変えることはできないし、政治が実際に世の中を変えるのに長期間を要するのは、動かし難い事実である。(逆に世の中を改悪するのは、あっという間だが…)

一方、投票に至る動機の善し悪しは別として、それぞれの選挙に託した有権者の想いを政治に係る者が蔑にしてきたこともまた、厳然たる事実である。

 

選挙のたびに国民の関心事(政治家に対するニーズ)と選挙の争点がずれるのも、もはや恒例行事の域に達している。

国民の関心は決まって景気回復や雇用問題の改善、社会保障や消費税引上げの回避などに注がれるが、当の政治家たちは、こういった大規模な財政支出を伴う政策を避けたがるため、選挙の争点は、いつもそこから大きく逸れてしまう。

 

先の衆院選では、珍しく安倍総裁(当時)率いる自民党が、経済再生を公約に掲げデフレ脱却に取り組む姿勢を見せて政権を奪還したが、半年も経たぬ間に、TPP交渉参加や消費増税(一応判断前の段階ではあるが…)、サプライサイダー思考に凝り固まった成長戦略などといった新自由主義的な政策に大きく舵を取りつつある。

こんなことでは、せっかく芽生え始めたデフレ脱却の機運も、不毛な大競争時代の到来により、再び萎んでしまうことだろう。

特に、TPPや成長戦略の問題では、産業競争力会議等を通じて官僚やいかがわしい民間議員が上げてくるペーパーが議論の叩き台(あまり叩かれてもいないようだが)にされており、完全に主導権を握られている。

デフレによる経済破壊の影響は凄まじい。

特に、地方や若者の経済・雇用状況は惨憺たるものがある。彼らの境遇は、負け戦の続く最前線に取り残され、飢餓と恐怖に晒された兵士のようだ。

死ぬ思いで窮地に取り残されたにもかかわらず、救援が来るのに時間が掛かると言われた彼らの焦燥感や絶望感は、いかばかりであろうか。しかも、救援隊は自分達の方へ向かうどころか、他の外国部隊との戦勝パーティーの準備に取り掛かろうとしている。

衆院だけで300名以上もいる与党議員は、昼寝でもしているのか。財務省やマスコミの圧力に屈して、再びデフレ地獄の釜の蓋が開くのを指を銜えて眺めているつもりか。

 

国民から負託された立法の権限を活かすこともせず、バカみたいに官僚に政策立案を丸投げして、上がってくるペーパーに文句を付けることしか能がないから、国会議員の数を減らせなどという暴論(筆者はむしろいまの議員定数を倍増させ、国民の政治参加の機会を増やすべきだと考える)がまかり通るのだ。

 

国民や若者が政治に興味を失っていると嘯くのは、権力を握る立場にありながら無為に日本の衰退を見過ごそうとする卑怯者の言い訳に過ぎない。

肝心の政治家が、政治に興味や関心を失っていることこそが大きな問題なのだ。