うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

保守の矜持を取り戻せ!

 先月以来、国会では消費税増税法案の衆院審議や小沢一派の民主党からの分裂騒ぎが続き、小沢一派の連中は、どうせ今回も口先だけで党内に留まるだろうという筆者の見込みは見事に外れた。小沢に対しては、マスコミが一斉に袋叩きにしたほか、民主党自民党も口汚い批判を浴びせ、みんなの党や石原知事・維新の会なども距離を置くようなコメントが次々と発せられるなど、四面楚歌の状態に見えるが、その間の政治ニュースや紙面はまさに「小沢一色」と言え、小沢にとって大きなアナウンス効果があったのは間違いない。

 さて、件の消費税増税法案は、腰ぬけの自公両党の賛成もあり、景気条項付きで衆院を通過し、参院での審議に入っているが、消費税増税や政治の動きに関わる世論調査の結果は、次のような結果になっている。

(この手の調査で「わからない」と回答するバカが必ず一定数いることにいつも呆れている)

テレビ朝日報道ステーション」の世論調査より(一部筆者にて編集)

Q.野田内閣を支持するか。

・支持する(4月→7月);20%→25%→27%→24%

・支持しない(4月→7月);56%→50%→50%→53%

Q.消費税増税をどう思うか。

・支持する(4月→7月);29%→37%→33%→41%

・支持しない(4月→7月);61%→55%→57%→48%

Q.小沢らの採決造反(消費税引上げ反対)をどう思うか。

・評価する(6月→7月);31%→33%

・評価しない(6月→7月);57%→53%

 (※小沢新党への期待;期待する13%、期待しない80%)

Q.消費税増税法案を巡り民主党内はまとまって行動すべきか。

・まとまるべき(6月→7月);52%→43%

・分裂すべき(6月→7月);32%→39%

Q.大阪維新の会の国政進出をどう思うか。

・期待する(4月、7月);43%→51%

・期待しない(4月、7月);35%→35%

Q.大飯原発の再稼働をどう思うか。

・支持する(4月→7月);23%→35%→38%→40%

・支持しない(4月→7月);59%→48%→45%→46%

 世論調査の動きを眺めると、“消費税増税大賛成、原発再稼働大反対、維新の会万歳、小沢つぶし”といったマスコミの大政翼賛報道の影響がよく現れている項目もあれば、そうでもない項目もある。

 特に顕著なのは、消費税増税大阪維新の会を支持する割合で、マスコミを総動員した一大キャンペーンが奏功し見事な伸びを示している。このままでは社会保障制度が維持できない、国の財政は破綻寸前だ、決められない政治から脱却しろとかいった類の全く根拠のない念仏を朝から晩まで唱え続けた効果があったのだろう。こともあろうかデフレ不況の真っただ中、しかも、欧米や新興諸国でさえデフレ不況に突入し、お得意の外需さえ期待薄なこの状況下での消費税増税という蛮行を国民に認めさせようとするのだから、マスコミによる洗脳電波恐るべしといったところか。

 一方で、マスコミの洗脳がいまひとつ効果を上げていないのが、小沢つぶしと反原発だ。

 小沢一派の増税法案への造反行為を評価する回答は、僅かながらも増えている。マスコミの連中は、小沢新党に期待しないという回答が80%に上ると必死に足を引っ張ろうとするが、民主党自民党でさえ支持率が21-25%に過ぎない(不支持率は75-79%)のだから、2大政党と大して変わらない支持を得ているというべきだ。現に、小沢新党に期待するという回答が13%あるが、これは政党支持率でいえば自民党(25%/7月)・民主党(21%/同)に次ぐもので、3位のみんなの党(3%/同)や公明党(3%/同)を大きく引き離す第3勢力に位置づけられる。

 また、大飯原発の再稼働に至っては、反原発(自称)10万人デモをヨイショするマスコミの涙ぐましい努力も空しく、再稼働を支持する回答が大きく伸びており、支持しないという回答を逆転する勢いである。

 

 消費税増税大飯原発の停止による計画停電の恐れも、国民にとっては生活に大きなデメリットをもたらす身近な問題だと言える。だが、この二つの問題に対する国民の意見は、現時点ではともに不支持が支持を上回ってはいるものの、そのベクトルは異なる方向に推移しようとしている。

 原発再稼働問題については、当初こそ反原発的な勢いが猛威をふるい、今年の5月に北海道の泊原発の稼働停止の折には、42年ぶりに日本の原発が全て稼働を停止するという事態をイベント感覚で楽しもうとする、平たく言えば“ノリ”で原発を強制的に停止させたといえる。

 しかし、その間に原油やガスの輸入で大幅な貿易赤字を出したこと、再生エネルギー買い取り制度が本格的に稼働し始め新エネにたかる事業者の利益捻出のために家庭の電気料金が値上がりすることが理解され始めたこと、また、本格的な夏を迎えて計画停電の弊害をリアルに意識するようになったことなどから、国民の中に反原発という祭りの熱狂から覚め始めた者が徐々に増えてきた結果だろう。

 酷暑の中で計画停電を迎えるというウンザリする事態を回避するには、反原発などといった神学論争に付き合うべきではないといったまともな感覚が、国民に少しずつ戻っている。

 

 一方で、消費税増税問題の方は、まだ参院での審議が残っているせいか、この問題が国民経済に及ぼすであろう凄惨な弊害を国民は理解できていない。何とか増税法案を通そうとする政府サイドも、企業の景況感が上がっているとか、自殺者数や失業率が低下したとかいう実感に乏しい指標を持ち出して、増税に向けた地均しに必至の様相である。

 消費税増税の弊害などまさに一般常識の範疇であり、ここでくどくど論じるつもりはないが、何といっても大きなポイントは自公両党の動きである。衆院での採決を巡り、すでに民主党から70名余りの造反者を出しており、自公の協力さえなければ、野田政権はフラフラの状態だ。しかし、政権交代以前の民主党のように、倒れ掛かった相手になぜかとどめを刺せない両党は、あろうことか消費税増税法案に賛成に回り、瀕死の政権を支えようとしている。

 野田政権を“自民党野田派”と揶揄する者もいるようだが、筆者に言わせれば、さしづめ“民主党野田派の谷垣幹事長と山口副幹事長”といったところか。

 自民党の連中は、今回の一連の動きを、増税は決定事項ではなく景気条項に縛られるとか、民主党案を骨抜きにしたとか評して悦に入っているようだが、大きな勘違いである。

 自民党自慢の景気条項はGDPの名目成長率3%、実質成長率2%を増税の条件としているが、何としてでも消費税を引き上げたい財務省の連中にとって、そんなものは無きに等しいチンケなハードルに過ぎない。その気になれば経済指標を弄ってでも(中国では日常茶飯事)経済成長したかのように強弁するだろうし、それが無理ならお得意の財政破綻教を持ち出して配下のマスコミを総動員し増税やむなしの世論を作り上げて時の政権を脅しておき、改正法案を採決させて上書きすれば一丁上がりである。

 そもそも、名目成長率3%、実質成長率2%などといった極めて低すぎる目標値を設定すること自体、自公両党の経済立て直しへの本気度が疑われる。バブル崩壊以降20年にも及ぶ不況の間に逸失したGDPや国富を早急に取り戻す必要があることを全く理解していない証拠だ。

 両党は、姑息な手法を捨てて、堂々と財政・金融政策によるリフレ政策(国土強靭化法案等)の必要性を訴えて、民主党の消費税増税法案に反対すべきだ。残されたチャンスは参院での審議のみであり、これを逃して衆院での失態を繰り返さないよう強く願いたい。

 このタイミングでの増税は、両党の支持基盤である商工業者や農業者、小規模事業者などの事業運営に大きなダメージを与えることは疑いない。いまこそ支持者の意見によく耳を傾け、常識的な判断を下すことを望みたい。(両党の執行部層は、構造改革派の頭の悪い(世間知らず)連中ゆえにあまり期待はしていないが…)

 最後に、大津市のいじめ自殺問題について言及する。

 加害者の鬼畜にも劣る犯罪行為や何の反省もしていない加害者の家族の不遜な態度に、久しぶりにはらわたが煮えくり返るほどの怒りを覚えている。

 新幹線の駅建設や原発稼働に反対する滋賀のパフォーマンス知事には、県下で起こった重大な犯罪を見過ごしておいて何をやっているのかと強く問い質したい。

 マスコミは相変わらず学校のいいかげんな対応ばかりを責めるが、まずは犯罪者である加害者とその家族を十分に糾弾すべきだ。無論、この手のバカを放置してきた学校や教育委員会等を責め立てるのに反対しないが、問題の焦点をぼやかすべきではない。

 いい年をして社会の常識も理解できないような加害者やその家族は、まさに社会のクズ、社会のゴミ、蛆虫以下である。

 そのうち、ネジの緩んだ人権団体や人権派弁護士が現れて、加害者の人権を守ろうとするだろうが、“人権”というのは“人”のレベルに達している者のみに付与される権利であると理解する。今回の犯罪者のようにゴミ以下の存在に与えられるような権利ではない。

 被害者やその家族の想像を絶する憤りを思えば、犯罪者に対してはゴミに相応しい極刑を以って処置すべきだし、犯罪者の家族に対しても重大な保護監督責任の欠如に対する重罪を架すべきだろう。彼らに社会復帰させる必要など微塵も感じない。

 そろそろ、学校でのいじめ問題を教師や同級生のモラルに頼るやり方に終止符を打つべきだろう。こういった問題を起きる度に、加害者そっちのけで、教師のやる気のなさが糾弾されたり、同級生が非難されたりするが、一向に改まる気配がない。人間としての基本的な常識に欠ける加害者に対して、教師や同級生の希薄なモラルなど頼りにならないことはとっくに実証されている。

 こういった不幸な犯罪が起こらぬようシステマティックに対応すべきだ。例えば、学校やクラスにいじめや犯罪防止の警備職員をくまなく配置して校内の秩序維持に努め、教師との職務分担を図ることを提案したい。これまでの相談員とかカウンセラーといった被害者側へのケア対策だけでなく、加害者への抑圧を目的とする人材を配置することが必要だ。警察に準じて捜査や逮捕権も付与し、生徒間のみならずモンスターペアレントなど校内の揉め事の対応窓口として機能すれば、教師の業務負担もぐっと減るだろう。

 筆者は、こういったいじめ問題に対して保守層の動きが鈍いことを常々腹立たしく思っている。大した組織力も残っていない日教組との幼稚な口喧嘩に明け暮れ、日の丸・国歌問題や武道の必修化などといった些末な問題にばかりかまけていないで、社会の秩序を乱す憎むべき犯罪行為を糾弾し防止するよう具体的に行動すべきだ。

 日ごろは偉そうに天下国家を論じるくせに、たった一人の少年や少女の命さえ守れない連中が、どうして国民や国家を守れようか。

 伝統や文化を重んじ社会の秩序や規則を守ることが“保守主義”の拠り所だと理解する。ならば、保守の連中は、社会の規範を大きく乱した今回の事件の加害者やその家族を強く糾弾し、言行一致を図るべきである。