うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

不退転の決意で壮大な社会実験に挑戦を

 東日本大震災から9カ月が経過したが、依然として被災地や被災者はほったらかしにされたままだ。

 政府は、財源問題を言い訳にして復興対策から逃げ回っていたかと思えば、肝心の野田総理や前原政調会長(二人とも気持ちの悪い“松下政経塾”出身者)が「不退転の決意」で取り組もうとしているのは消費税増税やTPPなどといった復興を否定するような逆噴射政策ばかりだ。

 ただ、消費税増税やTPP参加のように景気や復興に悪影響を及ぼす政策に、あえて政治生命を掛けたがる(構造改革も大好き!)幼稚な政治家が増えているのも事実だ。

 この手合いは、ポピュリズムに流されやすく大局的な判断ができない割に、自分の能力を過大評価している。国民におもねることなく、あえて国民生活に不利益になるような政策を断行しようとする自分の姿に陶酔し、くだらないヒロイズムに浸り切っているだけの小人物にすぎない。

 だが、復興に背を向けているのは、こういった生っちょろい政治家ばかりではない。

 マスコミや有識者、そして国民の多くも、所詮は他人事と思っているのか、毎日のように原発問題や東電叩きにかまけてばかりで、被災者への生活支援や被災地の復興に対する前向きな意見が殆ど聞こえてこない。独りよがりな詩や手芸品などを作って被災地に送ったり、売れない歌手やスポーツ選手が被災地を訪問して握手する程度のことを“生活支援”とは呼べない。

 生活を支援するということは、自然災害という人間の力ではコントロール不能な事象により不幸にして被災した人々に対して、失った財産を補償し、雇用を確保して生活の糧を得ることができるような施策を打つことである。現状のように民間事業者に雇用する力がなければ、国家が代わりに公務員として雇用の場を確保するくらいの度量が求められる。

 バカなマスコミのように、被災者の周りをハエみたいに飛び廻るだけでは、多くの被災者は救われない。天気予報で被災地の予報を垂れ流すことが最大の被災者支援になってしまっている情けない現実に、多くの国民は早く気付くべきだ。

 野田・前原コンビだけでなく、政治家やマスコミ、識者の中には、自分は後方の安全圏にドンと居座り、指導者気取りで国家の進むべき方向を勝手に指し示して、不安がる国民や嫌がる者を前線に急き立てようとする卑怯者が後を絶たないが、なまじ彼らの社会的な地位が高いから始末に悪い。

 彼らは強い発言力を持ち、発言の機会も多い。また、国民の多くは自分で考える能力も気持ちもないものだから、彼らの意見が例え間違った内容であっても、繰り返し聞かされてしまえば意外にすんなりと世間に浸透してしまう。マスコミ各社の世論調査で、どう見ても今の生活に悪影響しか与えない消費税増税やTPPに賛成する者の割合が4~5割もいるのが何よりの証拠だろう。

 そこで、こういった口先ばかりの卑怯者に世論へのタダ乗りを許さないために、ひとつの社会実験の実施を提案したい。

 それは、この手の卑怯者(=構造改革主義者)が国民に強制しようとする数々の政策を限定されたエリア内で実験してみてはいかがか、というものだ。つまり、●●特区のようなエリアを設けて、そこでバカげた社会実験を試行してみればよいではないか。

 エリアの選定基準は、次の3つである。

①経済力があること

②自治体の首長の同意があること

③企業や各種団体の同意があること

 だとすれば、日本中を探しても該当するのは、首都圏、中京圏、大阪圏の3エリアしかない。3エリアの名目GDPはH20年度でおよそ232兆円と全国の46%余りに達し、公共事業削減や公務員イジメが大好きな改革派気取りの首長がおり、口を開けばグローバル化規制緩和・財政削減しか言えない経済団体を抱える3エリアこそ、この壮大な社会実験をする場所に相応しいだろう。

 社会実験の期間は5~6年程度を想定し、域内において次のような制度を試行する。

・消費税の税率を25%とする。

社会保障費を一律10%削減する。

・医療費の負担割合を現状の2倍に引き上げる。

公共事業費を20%削減する。

・公教育に掛かる費用の30%を住民の負担とする。

・雇用者に対する解雇条件を大幅に緩和する。

・救急搬送を有料化する。

・海外からの移民や労働者の受け入れ条件を大幅に緩和する。

・新聞の特殊指定の禁止

 また、他の地域においても、改革者を自称する者に対して特区への参加を受け入れる。

 参加を希望する者に対して、「改革推進支援者カード」というIDカードを交付する。カード保持者は、物品を購入する際などにそれを提示すれば、店頭で高い消費税率が適用されるというものだ。カードの利用実績に応じて、固定資産税や相続税を一部減税してやってもよい。

 日頃から、改革が足りないとか、地方は国に甘えるなとか勇ましいことを言っている連中のことだから、まさかこの社会実験を拒否するようなことはあるまい。

 グローバル化に備えた構造改革とはかくあるべしとの気概を持って、是非、前向きに取り組んでもらいたい。