うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

『頑張る』が『我慢する』にすり替わってしまわないように

東日本を襲った大震災の被害全容は、いまだ判らない状況が続いている。ようやく筆者も被災者向けの募金を済ませ、少しだけホッとしている。

TVを見れば、原発の危険性をやたらと煽る報道や家族や財産を失って大きく傷ついた被災者に対して無遠慮にマイクを向けるマスコミのはしたない姿ばかりで怒りを禁じえない。このうるさいハエを黙らせることができないものか。報道はNHKに任せて、他局は節電に協力して放送を自粛してはいかがか。報道の名を借りたワイドショーや学生が作ったようなバラエティーを一日中垂れ流されては、ますます視聴者の知能指数低下を招く。

 マスコミのインタビューに答える被災者の口から、“復興のために頑張る”という力強い声を聞くことが多い。理不尽な災害に遭遇しても、なお、次のステップに向けて前進しようとする被災者の方の姿に気高いものを感じる。

 一方で、この『頑張る』が『我慢する』のままで終わってしまわないかと危惧している。震災からの復興を支援すべく、日本全国はおろか世界各国からも支援や募金が集まっている。また、被災された方の中には地震保険でカバーされる資産もあるだろう。だが、これらで全ての逸失財産がカバーできる訳ではない。地震保険は加入金額に限度があるし、例えば宮城県での加入率が30数%に止まるなど、むしろカバーできない部分の方が圧倒的に多いのではないか。前回の記事でも主張したとおり、政府紙幣や日銀の国債引き受け等の手段を柔軟に用いて、被災者の財産を補償する資金に充てるべきだ。全ての被災者に補償してしまえば、保険料を負担した地震保険加入者とのバランスを欠くという批判もあろうが、戦争並みの大災害からの復興という重要な目的を優先させるべきだろう。

 幸い、“政府が10兆円規模の震災復興国債を発行して全額日銀が引き受ける方針が固まった”との報道もある。金額は30兆円くらいまで上乗せすべきだろうが、先ずはこういった柔軟な対応を検討していることを評価したい。ぜひ与野党が協力して速やかに実行してほしい。自民党は、震災に伴う臨時増税などというレベルが疑われるような主張を早々に引っ込めて、こういった前向きな政策に協力すべきだ。

 支援だ、復興だと言っても、やはり先立つものがなければ上手く行かないのは自明のこと。インフレになるとかモラルハザードを招くとか、現状が全く見えていないような意見を吐く輩には、他人の不幸を何とかしてあげようとする気がないのだろう。日頃は正義だなんだと偉そうなことを言っておきながら、一向に寄付しようとしない某朝番組の司会者など、この類だろう。

 被災者の『頑張る』が見事に実を結ぶよう財政支援することに反対する態度こそがモラルハザードなのではないか。