うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

問題の核心に切り込めないマスコミに洗脳されるな

 ここのところ100歳以上の高齢者が所在不明になっている事例が相次いでいる。事の発端は、杉並区で存命なら113歳の女性が実は数十年前に亡くなっており、その年金が不正受給されているのではという報道であった。長引く不況の折、死者の年金を喰いものにしてきた厚顔な親族に対する憤りもあって報道は過熱し、その後も全国で似たような事例が続々と報告されている。

 しかし、いつの間にやら論点は年金の不正受給の問題から、“家族のきずなの希薄化”や“地域のコミュニティの崩壊”といったマスコミ好みの論点にすり替えられ、挙句の果てには行政の対応がなっていないと、いつもの行政批判一色になってしまった。

 国民の多くは、高齢者が行方不明になっていることよりも、恐らく亡くなっているであろう高齢者の年金を遺族がネコババしていないかどうかに関心があるだろう。なのに、肝心な点についての取材や報道は一切なされず、行政の連携が悪いだの、昔はもっと地域のつながりがあったと懐古するばかりで、犯罪に切り込もうとする意欲は全くないようだ。

 これと同じことは、学校のいじめ問題への報道にも見受けられる。いじめは犯罪であり、決して許されるものではなく加害者の生徒(+そのバカ親)は厳罰に処すべきである。なのに、一旦いじめ問題が生じると、教師の不誠実な対応や教育委員会の隠蔽体質を暴くことにのみ精力を注ぎ、あとは被害者の生徒の心のケアをどうするかという問題に論点がすり替えられてしまう。いったい犯罪者(=加害者)はどこに行ってしまったのだろうか?本来犯罪者として苛烈に糾弾されるべき当の生徒には一切触れようとしないとは、どういう神経をしているのだろうか。到底プロの仕事とは思えない。

 また、不況による若者の就職難についても、(自称人事コンサルタントをはじめとして)中高年の正社員が会社にのさばっているからだと世代間対立を煽るような問題のすり替えが行われている。会社の不良債権的な扱いを受ける中高年サラリーマンとて若い頃からそれなりに苦労を積み重ねて、ようやく今の地位を手に入れただけなのに、あたかも積極的に若者を押しのけて会社にしがみついているかのように糾弾されている。若者の就職難は、長引く不況による企業の売上減少(+将来収益の見通し低下)によるものだ。日本経済はこれ以上成長しない(パイを増やそうとしない)という頭のおかしな決め付けを前提にして、正社員のイスの取り合いを煽ったり、雇用の流動化を進めようとするバカ者がおり、それらが既存の正社員と職を求める若者とを対立させようとしている。

 このように問題の核心を突こうとせずに、批判しやすい対象を見つけて論点をすり替えるマスコミの害悪は、経済問題にも及んでいる。

 経済の落ち込み(デフレの3番底くらいだろう)や国際社会での日本のプレゼンス低下を懸念して、国民の多くは景気対策を望んでいるとのアンケート調査結果が先日も新聞に掲載されていた。当然だろう。この不景気に経済対策よりも消費税増税を望む者がいるとすれば、よほど頭がおかしいのだろう。

 だが、マスコミは、経済対策を望む国民の本音を抑えようとして、“高齢化を控えて財政再建は待ったなし”だの“税制改革(消費税↑+法人税↓)や規制緩和を行うべし”だのと、またまた論点をずらそうとし、国民の多くもコロッと騙されている。

 彼らには、経済を成長させて国民の生活を豊かにしようという発想自体がなく、自らを改革者になぞらえて悦に入りながら、更なる不況へと国民をミスリードしようとしている。

 新聞やTVをダラダラ見るだけで、出演者(殆どが小中学生レベル)の意見にただ頷いていると、いつの間にか永久に抜け出せない不況に誘い込まれてしまう。