うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

存在自体が無駄な仕分け作業と有事の円買い

 くだらない事業仕分けもようやく終わったのかと思ったら、今日もまだやっていた。(競輪事業が槍玉に挙げられていた) 相変わらず、行政に文句をつけるのが唯一の生きがいになっているような老人が大挙して観覧していた。 

 ちょっと前の話になるが、仕分けの対象が省庁の事業や独法だったときに、厚生労働省関係で“わたしのしごと館”が無駄遣いの象徴として槍玉に挙げられていた。平たく言えば、巨額を投じて建設したのに、利用率や稼働率が低すぎるというのが非難の理由であったと思う。他の多くの事業でも、この手の“お役所仕事にかまけて工夫をしない(やる気のない)”施設や事業が盛んに批判されていた。

 そこで思い出されるのが、一連の郵政民営化騒動である。経済のイロハも判らないアホ総理により強引に民営化された郵政事業だが、民営化へのお題目とされたのは、財政投融資改革(これはインチキ)や民間への資金供給(実際は資金需要なし)等と並んで“官”の威光の是正、つまり民間事業者との競争力格差の是正というものがあったはずだ。

 実際に民営化前の郵政事業は、郵貯簡保、郵便の各事業とも非常に充実しており、利用者(国民)に大きな支持を得ていた。つまり、高い商品力(サービス力)を持っていたのである。それゆえに、一時は上位都銀を複数合わせても太刀打ちできないほどの預金量を誇っていたし、正確で細やかな郵便事業が世界的にもトップランクを維持していた。しかも、郵便、貯金、簡保の何れの事業においても、民間との棲み分けが上手くできており、各分野には民間の大企業がきちんと育っており、民業圧迫など全くの言い掛かりである。しかし、郵政事業は、その高い商品力ゆえに、官業による民業圧迫だと言い掛かりをつけられ、無理やり民営化させられてしまった。

 片ややる気のない官業が事業仕分けで非難され、もう一方ではやる気のありすぎる(商品競争力のある)官業が非難されて無理やり民営化させられる。いったい国民は“公”が行う事業に何を期待するのか。稼働率や利用率が低ければお役所仕事だと文句を言い、優れた商品を開発すれば民業圧迫だと非難されては堪らない。あたかも“公もしくは官であること”自体が非難されているようで、到底冷静な議論になっていない。

 経済状況の悪化による生活レベルの切下げ感から、公務員を妬んで事業仕分けにオダを上げているようでは情けない。みのもんたに踊らされて自ら選択した「民主党」を始めとする国会議員をこそ仕分けすべきと言いたい。何しろ、彼らは本来業務である立法の仕事を殆どやらず(できず)に行政府に丸投げしているのだから。

 

 今回は、先に起こったギリシャ危機に伴うユーロの混乱についても一言付け加える。ギリシャのデフォルト問題を契機に、ユーロ安やドル安基調となり円の独歩高の様相を呈している。ただし、同時に起こった世界的な株安も、近年のアイスランド危機やリーマンショックと同様に、ある程度の時間を置けば一定程度までの回復は十分に見込めるだろう。例えギリシャが本当にデフォルトしても、所詮は経済規模の小さな国であり、影響は限定されるからだ。ドイツや中国あたりがデフォルトするのとはわけが違う。

 ここで突っ込みを入れたいのは、新聞各社が雁首揃えて、今回の円高を称して“消去法”による円買いと表現していることだ。今回に限らず、最近は○○危機なる有事のたびに円が買われる傾向にあり、そのたびに日本の財政危機論を信仰するマスコミ各社は、円が信認されているという事実を認めたくないために、消去法による円買いという斜に構えた表現をする。では、円が選択される前に“消去”されたと思われるドルやユーロ、ポンド、豪ドルほかの通貨はどうなのか。財政危機のため○年後に破綻すると喧伝される日本の通貨である円に負けて、選択肢から消去されたドルやユーロを発行する国家の財政は大丈夫なのだろうか。

 日本の財政が危機などというインチキくさい謀略論を吹聴するのは、そろそろ止めたほうがよい。