うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

公務員に嫉妬するな

 仕分け人の上から目線的な態度にイライラしていたが、ひとつ面白い仕分け結果を発見した。「電波利用共益費用」がそれで、11月13日に仕分け作業の結果、地上デジタル放送への円滑な移行のための環境整備・支援なる項目が予算半分縮減という厳しい判断に晒された。これは、デジタルチューナーの無償配布や広報活動などに対する補助金で、間接的にはマスコミにもマイナスの影響があるはずだが、いつものように自分に都合の悪いことには一切触れようとせず、殆ど報道されていない。

 今回の仕分けでは、ロケットやスパコンの予算に大ナタをふるってしまい却って大きな反発が出ているが、個人的に最も腹立たしいのは、若手研究者向けの科学技術振興関係の補助金の評価である。世間知らずの仕分け人からは、実社会から逃避するポスドクを保護するな、ポスドク生活保護になっているなど、全く見当違いの意見が出されている。そこには、一流大学の大学院を出て、将来の科学技術を支えていく最も重要な知識層に対する期待感や経緯は微塵も感じられない。本来なら、潤沢な研究資金を得て諸外国の研究者と先端技術の開発を巡ってしのぎを削るべき貴重な人材が、大学の研究予算削減の煽りを受けて、バイトをしながらやっとのことで生活を送っている現実をおかしいとは思わないだろうか。これこそ予算の削減どころか大幅な増額が至急必要な分野である。

 財政再建にしか興味はなく、ハコモノや道路・ダムは作らない、科学技術への投資はしない、企業への開発助成はしない、デフレや円高は放っておく、こんな政権が長く続くようなら、日本の生活レベルは遠くない将来に鎌倉時代あたりまで戻ってしまうのではないか。

 公務員を目の敵にして、仕分け作業に拍手喝采を送っているバカものは、小泉政治をもてはやしていたと同じく、大きなしっぺ返しを喰らうだろう。仕分け作業で削られた予算の分だけ、あるいは逆の乗数効果が働いて削減額以上に民間の事業機会が奪われることになるからだ。それは、間違いなく企業収益を圧迫し、給与削減となって跳ね返ってくる。こんな簡単なことを理解しようともしない国民が多くいることに暗澹たる気持ちになる。

 また、天下り官僚が1千万円を超える高給を取っていることをしきりと批判するが、一流大学を出た行政の最高幹部クラスの人材に対する報酬としてはそれほど高くはないだろう。エコカー減税(エコポイントも)や研究開発補助、研究投資減税、過去の為替介入をはじめ様々な形で有形無形の補助を受けてきた大企業の役員クラスの年収は、到底こんなものではない。

 官僚の待遇(実際は大していいものでもないのに…)に嫉妬心を剥き出しにするのは、何よりも隣の店が儲かるのだけは許せないという商店街の卑しいオヤジと同じレベルだと思う。