うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

払うべき者が、払うべきものを払え

 8.30の総選挙を控えて各党(自民・民主以外はスルーされているが…)のマニフェストが検証されている。前回と前々回にも指摘したが、臨時給付金的な子供手当て程度のチマチマした公約に対して、“バラマキだ”、“財源はどうするのか”などの無意味な批判が繰り返されている。この後に続くのは、“消費税の論議から逃げるな(=消費税を上げろ)”や“無駄遣いを止めさせろ(=公務員を減らせ、土建業者は要らない)”というのがお決まりのパターン。

 しかし、なぜ、税の引き上げ=消費税なのか?逆進性が指摘される消費税でなくても法人税所得税相続税など候補はたくさんあるが、法人税所得税を上げるというと、わが国の成長先導セクターである企業の成長力や努力した人のやる気が削がれ企業・人材が外国に流出するなどとすぐに異論が沸きあがる。当然、こんな言い草には何の根拠もなく、大企業や高所得者の言い訳に過ぎない。

 高度成長期には、法人税所得税の税率が今よりはるかに高かったにもかかわらず、トヨタ松下電器新日鉄をはじめとする企業はぐんぐん成長し、松下幸之助本田宗一郎ソニーの盛田会長など名だたる経営者を輩出してきた。法人税所得税率の水準が成長の隘路になるなら、これらの一流企業や一流といわれる経営者はやる気をなくしていたはずではないのか?ところが、実際にはそうなっていない。

 いくら高いといっても売上高のせいぜい1-3%に過ぎない純利益に掛かる税率によって企業のやる気が削がれるなど考えられないし、年収が数千万・億単位になる人なら多少の税金を取られても生活に支障など生じるはずもない。

 世界のホームランキングであり引退した年でさえ30本もホームランを打っていた王貞治の最高年俸は8,000万円だったと聞いたことがある。一方、ちょっとした怪我を理由に殆ど試合にも出ずに球団のマスコットに安住していた清原(ようやく引退したが…)の年棒が2億円を超えていたことなどを例にとれば、税率とやる気の相関関係も怪しくなる。

 大企業や経営者、高額所得者などは、永らく続いたデフレの最大の利益享受者である。彼らは、下請け業者へ無理なコスト削減を押し付け、従業員にはろくな給料を払わないうえに法人税所得税の減税メリットによって既得権益をガッチリ掴んでいる。

 彼らは日ごろから、責任だのリーダーシップだの覚悟だのといった言葉を好んで使うが、それなら、多くの国民が迷惑を蒙る消費税になど逃げ込まずに、自らが払うべきものを払うことで実行して見せてはどうだろうか。