うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

せこい目標ばかり…

 先日発表された民主党マニフェストの迫力のなさに落胆したばかりだが、昨日発表された自民党マニフェスト案には更にがっかりさせられる。党内のゴタゴタ騒ぎもあり、あまり期待してなかったが、何を言うかと思ったら、幼児教育の無償化以下、奨学制度の拡充や10年先(2010年度の間違いかと思ったが…)をめどにした可処分所得100万円UPなどという小物ばかり。

 双方ともチマチマした政策ばかりで、まるで、日本シリーズや開幕戦に2軍の投手を先発させているかのようだ。これでは観客もがっかり…と思いきや、マスコミの反応は逆で、こんなチビチビした政策に対してさえ、バラマキだ、財源はどうするのか、消費税論議から逃げるななどと騒ぐ。(一緒になって騒ぎ立てる愚かな国民も多数いる) また、中国の軍事的な台頭を背景に専守防衛的な右傾化した論調も多くなる一方で、中国内の消費拡大(=中国政府のバラマキのおかげ)による一部輸出企業の景況感改善を歓迎する馬鹿な経済紙も多い。軍事的に対抗できても経済的にグリップされてしまえば何にもならない。

 今日の日経新聞でも、政府にできることとできないことを明示せよ、日本はアジアで普通の国として生きていくことを覚悟せよなどと相変わらず頭のおかしな論説が載っていた。

 収入を減らされ、職や希望、自信を失い苦しむ国民に大きな希望を提示できないのはなぜか?政府にできることのみをやっていては到底国の発展など望めない。幕末の志士のことを無批判に持ち上げる輩は多いと思うが、江戸幕府を倒して明治新政府を立ち上げた彼らは、当時大変な財政難に遭遇したそうだ。国家の体制がまったく別物に変わってしまったのだから当然のことだが、もし、当時の新政府の指導者らが財政難を盾にして、政府にできることしかしないなどと臆病な政策を取っていたなら、明治時代は間違いなく10年と持たなかっただろう。現代をはるかに上回る財政難に直面した当時の由利公正らが太政官札という政府紙幣を発行するという現実的で果断な対応をしたからこそ、転換期の苦難を乗り切れたのだ。

 ひるがえって今日の日本の為政者はどうだろうか。中国や韓国に追い上げられ、先進国の地位すら危うくなっているのに、立ちすくむばかりでなんら有効な手を打とうとしない。財務省をはじめとする狂信的な財政再建論者やマスコミの言いなりになっていては、日経新聞の望みどおりアジアの普通の国になってしまう。

 需要に対する生産力やサービス提供力が過度に発達した日本では高水準のインフレを恐れる必要はない。政府紙幣や日銀の国債引受などにより財源を手当てして積極的に実体経済に資金を供給するべきだ。国内には、やる気や技術、人材は豊富にあるのに、肝心のカネがないという事業が溢れかえるほどある。これらに資金を供給すれば内需の拡大につながり、就業機会の拡大にもつながる。

 マスコミの世論調査によると、今回の衆議院選挙に対して国民が求めるのは景気回復への期待であるとのこと。それならなおさら大きな意識の転換が必要だ。そろそろ税金のみに頼る国家運営はやめたほうがよい。

 財政難に悩むアメリカのカリフォルニア州では、マリファナを合法的に販売して課税してはという声があるそうだ。財政再建や税収確保に固執するあまり麻薬の販売を真面目に検討するような状態こそ本当のモラルハザードではないか。法律にも規定された合法的な政府紙幣の発行を検討する方がよほど賢明だと思うが。