うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

雨はイヤ、でも水不足も困る

 もうすぐ8月というのに、雨、雨、雨でうんざりしている。6月初め頃にはカラ梅雨気味で、ダムの貯水率が数%まで落ち込んでいたのに、一転しての大雨で九州や山口県では大雨の影響で大きな被害も出る始末だ。

 さて、政治の方では8月30日の衆議院選挙めがけて各党のマニフェストが出始めた。注目された民主党マニフェストだが、子供手当の支給や農漁業者向けの個別所得補償、高速道路の無料化、最低補償年金など相変わらずチマチマした公約を麗々しく並べ立てたものの、早速、マスコミや自民党から、バラマキだ、財源はどうするなどと、これまた見当違いの批判を浴びている。

 まずは民主党のこじんまりしたマニフェストにがっかりというのが正直な印象。バブル崩壊以来20年近くに及び国民は経済的に多大な苦しみを負ってきた。GDPは無論のこと、所得が伸びない一方で失業率ばかりが伸び続け、社会保障の質は低下する一方である。一流大学を出てもまともな所得を得ることも叶わず、一旦就職すれば大した給料も貰えないのにキチガイじみた残業を強いられている。かような状況に対する国民の憤りや怨嗟(4年前に小泉アホ総理を持ち上げた愚かな選択の報いでもあるが…)ゆえに、今回の選挙では政権交代がすでに既成事実として語られるほどで、民主党サイドも大政奉還以来の国政大転換と異様な意気込みであったはずだ。

 だが、それにしては未曽有の経済危機対策として、あまりに迫力不足の経済対策である。問題視される財源云々の額もせいぜい7~16兆円程度で、裏を返せばその程度の経済対策でしかないということになる。衰えたとはいえ年率8%もの経済成長を維持してきた中国でさえ50兆円を上回る経済対策(真水の額は?だが…)を打ち、それでも足りずに追加対策を検討しているというのに、20年近く経済対策をほったらかしにしてきた日本の対策規模が中国の1/3~1/7にしかならないとは何事か。また、その程度の微々たる金額にさえバラマキだなどと文句をつける輩は頭がおかしいのではないか。

 民間の投資や消費が落ち込み、今後の回復も見込めない中で、いったい誰が回復の先鞭をつけるのか。企業も家計もせせこましい節約しか頭に浮かばない状況では、国が資金を拠出するしかあるまい。企業も家計も消費を削ってチマチマと貯蓄に励むが、貯蓄はいわば消費の死骸であり、その分経済の活力が削がれることになる。

 家計や企業のマインドを前向きにさせるには、これまでの損失を取り戻したうえで、さらに将来に向けて経済状況が上向き続ける予想や期待を抱かせる必要がある。そのために経済の潤滑油となるマネーを実体経済に十分に供給しなければならない。それは一時的な補助金や給付金よりも売上や収入という形の方が望ましい。なぜなら、その方が将来的な継続性への期待が強まるからだ。

 港湾整備や既存インフラの修繕などの公共事業の大幅な増額、公務員増員による失業者対策、社会保険料の国費負担、自然災害の被害者に対する財産保障ほかやるべき事業は数え切れないほどある。無駄遣いのカットに血道を上げるようなくだらない努力をする暇があるのなら、所得倍増計画のような前向きな目標を国民に示して国の成長力を高めるべきではないか。

 政権交代が予想される中で、民主党は、財政再建ばかりを気にしてパイが縮小するのを傍観するのではなく、積極的に事業に取り組み全体のパイを拡大させるような意気込みがほしい。

 消費税の引き上げをちらつかせながら景気回復を目指すなど到底不可能なのは明白で、雨が降るのはイヤだが、水不足になるのも困ると言っているようなものである。

 財源はどうするなどと文句を言う前に、アメリカ国債の活用、国債の日銀引き受け、政府紙幣の発行など現実的な手段を検討すべきだ。